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「高度産業化社会」

【1:家族】
近代産業社会において、核家族の機能縮小と親族の解体は、近代化・産業化のいっそうの進展とともに一貫して進んできた。
ところでしかし、核家族は小さくて無力な集団であり、親族の解体によってこれが裸にされてしまうと、その無力さはいっそう甚だしくなる。
核家族は親夫婦と子夫婦を別家計にして切り離す。
加えて、近代産業社会における家族の家計支持者は多くの場合employee(被雇用者)であるから、農業社会におけるそれのように家産を持たない。
したがって、老後の親夫婦の所得保障をどうするかは、全国民社会的規模での社会問題とならざるを得ないのである。
寿命がのびて高齢者が増えると、この問題はいっそう重大さを増すことになる。
核家族の無力さはこれだけにとどまらず、単身者世帯の増加となって現れる。
なぜなら、核家族は夫婦の一方が死亡することにより、または夫婦が離婚することにより、ただちに解体してしまうからである。

【2:企業】
機能集団・組織は、家族と企業の分離によってエンプロイー化した労働者・ホワイトカラーに雇用機会を提供し、彼らにとっての所得源泉となるのであるが、これがまた無力な個人にとって全く薄情な集団なのである。
すなわち、企業は利潤を求めて活動する合理化された目的的集団であるから、失業・疾病・災害・高齢化などに際して個人を守ってなどくれない。
これまでの日本の企業には終身雇用(実は「終身」ではなく定年までの雇用にすぎないのだが)慣行があり、ヨーロッパの企業もある程度そうだったが、アメリカの企業は従業員を解雇することにおいてまことにドライで、日本の企業も近年はその影響を強く受け始めた。
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by epokhe | 2005-09-28 22:52
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