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タテタカコ女史とアングラアヴァンギャルド

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私は以前、こんな記事を書いた。
そう、タテタカコさんの話である。
彼女の歌というのは、ただの歌とは次元が違って、「精緻に描き出された文学的小品」の集まりである。
タテタカコ女史の才能の秘密というのは、一体どこから涌き出てどこに隠されているのだろうとずっと思っていた。
彼女は私と同世代で、長野県飯田市に住んでいる。
これを知った時、私は極めて意外だった。
歌声や詞からは、もっと年配の女性を想像していたし、東京在住者だと思っていた。
その東京というのも、西武新宿線か西武池袋線沿線のあの独特の風景を帯びた街を想像していた。
それが長野の飯田だったとは…。
しかし、よくよく考えてみると、心から納得するのだ。
長野という地に関して、人はどういうイメージを抱いているのか知らないが、長野は非常にアングラな地である。
それこそ意外と思われるだろうか?
長野には実は強力なアングラカルチャーが存在していて、ファッション・音楽・アートなど、生活の節々にアングラなものが織り交ぜられている。
その影響か、若者も皆個性的で、生きたいように生きている。
リンク先のHP内に、以下のような文言があった。
“長野~京都~沖縄。
豊かな音楽の発祥地、京都、沖縄、そしてアヴァンギャルドな音楽シーンの潜在する長野。
密かに地下水脈で繋がっていると思われるこの3つのエリアから、寓話的な詩、文芸的な歌曲、世代固有の言葉、新しい手法としての言葉、様々な強い言葉で伝えようとしているアーティスト達の興味深い表現を集めました。”

そうか。
長野・京都・沖縄は、今となっては「アヴァンギャルド」エリアなのだ。
アヴァンギャルド=前衛。
私にとってレアな友人である京都のご良家令嬢Mは、フランス文学専修で、フランスのアヴァンギャルドを研究していた。
彼女のイメージというかファッションは、「VOGUE」「SPUR」系とでも言えばお分かりになるだろうか。
京都=アヴァンギャルド。
沖縄の豊かな音楽は万人ご承知の通りである。
あれが前衛でなく何であろうか。
沖縄=アヴァンギャルド。
後衛的であるよりは、前衛的・革新的でありたいと願う若者が育つ町、長野。
アングラなものは、周縁から中心へと伝播するのだ。
長野=アヴァンギャルド。
「アヴァンギャルド」エリアの人間は、何が滅びたのかをちゃんと感じ取る能力がある。
滅びたものを、滅びたと認知できず、なおも偏愛し続ける街が、東京。
そして、私は、その東京に住んでいる。
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by epokhe | 2006-01-05 15:13
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