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安彦麻理絵『スリーピース!!①』『スリーピース!!RETURNS』

何度読んでも面白い。

安彦麻理絵の漫画については、こんな書評とかこんな書評もあります。
その書評の中で以下のような部分があった。

で、ぼく的に、いちばんキタのは、次のところ。
 前にも紹介したことあるけど。もいちど。

 マサミのところの夫婦は、「仲のいい夫婦」と周囲から目されていた。
 「未だに夫婦ふたりで居酒屋行ってずーっとしゃべって盛り上がってるんでしょー?」と友人が言う。「夫婦というより友達と同居してるみたいだった」とマサミの述懐。
 「子供が生まれて育てはじめてから 私達は友達じゃなくて 夫婦とか家族とかってやつに ようやくなったみたいな気がする」。子育てで疲れ果て、夫婦仲も疎遠になっていった。それが「夫婦とか家族とか」になるということなのである。
「『未だにふたりでずーっとしゃべって盛り上がってるんでしょー?』
 たしかにね
 たしかに 会話がないよりも
 あった方がいいにきまってる
 でも
 『かんじんなこと』
 話さなきゃイミないんだよな
 『どーでもいいこと』は
 いっぱい話した
 でも『かんじんなこと』は
 ぜんぜん話してこなかった
 私達は」

 あーもー、深夜に何気なく読みはじめたぼくは、いきなり後ろから袈裟がけでやられた感じになる。
 ぼくはケッコンしているけども、ずっと遠距離で、いまだに同居さえしたことがない。子どもはおろか、同居した途端に破滅するのではないかという心配がある。
 子育てなんか、もう想像するだにどうなることかと思う。
 逢坂みえこの『ベル・エポック』には、子どもに「スイッチ」があることを空想してしまう話が出てくる。かわいがるときだけかわいがって、ウザくなったり仕事で忙しいときは、背中のスイッチを切ってタンスにしまっておくのだ。
 こんなことグチャグチャ考えていたら、合計特殊出生率もやっぱ下がるのかもなあ。


書評筆者の「ぼく」という男性は、いわゆる既婚非同居カップルらしい。
一般的に「結婚」というと、男女が役所に届け出をすることと捉えられているが、それは正確には法律婚と言い、これとは別に、同棲等の事実婚というのも「結婚」である。
日本では、同棲含め結婚自体が減少し続けている。
これは、非婚非同居カップルが増えているせいか、そもそもカップルが成立していないのか。
ともあれ、“子どもはおろか、同居した途端に破滅するのではないかという心配がある。子育てなんか、もう想像するだにどうなることかと思う。―(中略)―こんなことグチャグチャ考えていたら、合計特殊出生率もやっぱ下がるのかもなあ。”、という「ぼく」氏しかり、現代人は本当にグチャグチャ考えすぎなのかもしれない。
考えることは素晴らしいし、私だって考えることは割と好きだけれど、考えていることを言い訳にして現実から逃げるのはよろしくないと思う。
考えれば考えるほど心配で不安で恐怖感に襲われる、「ビビリ」君や「ビビリ」ちゃんが増加しているような気がする。
現代の男女は、色んな意味でビビッてると思う。
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by epokhe | 2006-05-24 17:03
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