映画『包帯クラブ』
映画『包帯クラブ』鑑賞。
柳楽優弥は大人になった。
彼が大人の俳優として今後どのようにポジショニングされていくかが注目されるが、彼の魅力は「空(くう)」だと思う。
柳楽優弥ほど、空(くう)を連想させる演者はいない。
空(くう)とは仏教の中心概念であり、魂の最終的なありかとしての場所(にあらざる場所)のことを指す。
チベットの原仏教というか、アニミズムというか、シャーマニズムというか、そのようなものを放つ子が、柳楽優弥である。
彼を「使う」映画界の人間らが誤れば、彼の空(くう)は簡単に壊れるし、彼を「消費する」一般大衆が消耗を求めれば、彼の居場所はなくなる。
[Side Remark]
去年辺りから、田中圭が良い。
普通っぽいのに、なぜか目を引く存在の男の子の象徴。
実年齢は23歳であるが、永遠の高校生(あるいは浪人生)。
10代の青春を描きたいなら田中圭を登場させると効果大。