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ロポ・オーメンの地図Ⅱ

a0022584_23361239.jpga0022584_23285612.jpgBRAZIL : BODY NOSTALGIA 
の作品を通して見たこと、感じたことを
今後何回かに渡って書いていこうと思う。

まずは、アドリアナ・ヴァレジョンの『ロポ・オーメンの地図Ⅱ』(1992/2003)。


ヨーロッパ人による大航海時代の地図と、生々しく刻まれた切り傷。

中央に痛々しく存在する傷痕は、地図上では東経30度くらいだと思われる。
このパックリと真っ直ぐ彫られた赤のラインを見ていると、
エジプトとリビアの国境線とも被ってくる。
暴力的かつ無秩序になされた、ヨーロッパによる残酷な植民地化を思う。

トルコから南にかけて、縫合糸によって少し縫い合わされているが、
縫合された痕からも血が滲み、その傷は今も癒えることはない。

やや黒みがかった赤い傷に顔を近づけて見てみると、その奥には
今にも垂れ流れてきそうな血にまみれた、グチョグチョしたものが続いている。
地図の表面は皮膚で、地図の奥は生身の肉体のようだ。

何度も何度も手術しても、完治しないどころか寧ろ化膿していく身体を見た。
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by epokhe | 2004-07-24 23:44
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