底のなさ
色んな人が自分の周縁に近付いたり離れたりするが、結局、人間は自分の脳味噌でしか考えられないし、自分の体でしか感じられない。
分からないことが多すぎる。
何にも考えなかったら、どんなにか楽なんだろうな、
とよく思う。
猫を見ていて、猫になれたらどんなに気楽だろう、
と切なくなる。
しかし、ここで私はへこたれない。
合理的とされている価値を疑って、
その底のなさをよく見る。
そして、つまらないところで掻き乱されない。
芸術家とか、哲学者とか、文学者は、そうそう簡単に世界を肯定しない。
世の中には、現実を何でも鵜呑みにして安心する人達がいて、
確かにその方がよっぽど幸せかもしれないが、
そんな所からは、新しいものは何も生まれない。
何だか段々と強気になってきてしまった。
へんてこりんな人間、やっぱり猫より面白いかも。
写真(沖縄):M・S氏撮影