リバーズ・エッジ/解決不可能性
業界的には、岡崎京子を読んでなかったら「モグリ」なので、
連続してしまうが、岡崎京子『リバーズ・エッジ』より
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あたしはね ”ザマアミロ”って思った。
そのとおりよ ”ザマアミロ”って。
世の中みんな キレイぶって ステキぶって 楽しぶってるけど ざけんじゃねえよって。
ざけんじゃねえよ いいかげんにしろ。
あたしにも無いけど あんたらにも 逃げ道ないぞ ザマアミロって。
(以上、吉川こずえのセリフ)
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学校のウラに空き地があって、
そこのセイタカアワダチソウがしげっているヤブで、死体を見つける。
初めてその死体を見た時、どう思ったかについて、
吉川こずえ(←ファッションモデルをする高校生)が喋るシーン。
≪あたしにも無いけど あんたらにも 逃げ道ないぞ ザマアミロって≫
という部分が、「解決不可能性」ってものをピッタリ言い表しているのだ。
現代って、再び「解決不可能性」の時代に突き当たっている。
吉川こずえは、そんな時代のリアリティを写し出してくれてて快感。
Cf.解決不可能性による内破,岡崎京子とサルトルと違和