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区立図書館の秘密の香り

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近所の区立図書館が、とっても面白い。
面白いのは、そこに訪れている人々。
普段、フツーに過ごしていたら
到底出会えないような種類の人達に巡り会える。

この図書館は、あまり新しい建物ではない。
むしろ古めで、そこがまたイイ味を出している。
古い建物って、気楽な気分になれて、
懐かしい落ち着きが得られる。
古いとはいえ、検索・予約等ができるシステムはグレードアップしていて
ちゃっかり「IT化」はされている。
また、ここのニオイも独特で、不思議とリラックスできてしまう。
決してイイ匂いではないし、「クサイ」って言う人もいるかもしれないが、
昔からの本とか、手垢とか、そこに居る人の頭皮とか、何かそんな感じのニオイ。


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こんなふうに、それほど気取った空間ではないため、
誰でも気軽に入りやすく、その結果、
「人種のサラダボール」が生まれている。
私は閲覧室に座って調べ物をしていたのだが、
調べ物なんかより人間観察の方がよっぽど楽しくて、
時間の半分は人を見たり窓の外を見たりしていた。

ほとんどが男性で、それも明らかに定年退職後の年齢層の方々である。
新聞を読んだり、雑誌を読んだり、漫画「火の鳥」を読んだりしている。
私の隣の席に座っていたオジサンは、顔を机に異様に近付けて何かを読んでいた。
あんまりにも近付け過ぎていて、顔と机が平行状態だったので、
最初見た時は寝ているのかと思ったが、目を開けていたのでビックリだった。

それに、「ホームレス」に近い風貌の男性も数人いる。
紙袋のようなものをいくつも手元に置いて、彼らも静かに読書をしている。

他は、受験生らしき若者、或いは私と同じ境遇の学生らしき男の子。
とっても真面目にお勉強をされている様子。


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しばらくすると、可愛らしいオバアチャマが入ってきた。
オバアチャマなんて言ったら失礼だろうか。
年齢とかは分からないのだが、60歳超と思われるオバサマだ。
紺色のワンピースを着て、黒髪を後ろでお団子みたいにまとめ、
オシャレな籠バッグを左手に持ち、まつ毛がお人形さんみたいに長い。
その女性は、私の斜め右に座った。
まもなく「リリー」の香りが辺り一面に漂い始める。
ユリの香りを振り撒かれたので、私はしばし彼女を観察・・・。
飴色のイヤリングも、眼鏡をかける仕草も涼やかだったわ。

帰り道、「リリー」(←オバサマの名前を勝手に決定)とある男性が
二人で歩いているのを目撃!
その男性は私の向かいに座っていたピンクシャツのオジサンだ!
私と同じく、ユリの香りに「ヤラれた」らしく、リリーをお茶にでも誘ったと思われる。
私もオバサマになったら、「オシャレして図書館に出掛けて、ユリの香りをムンムンさせて
お茶に誘われよう作戦」をしてみたい。
知的なオバチャマだったから、何か憎めなかったし、ちょっぴり哀愁を感じた。
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by epokhe | 2004-08-15 19:25
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