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裏技のロジック

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裏技の発想というのは、今まで表から見て正しいと思っていたやり方以外にも、裏から見れば別の方法があると考えるということだ。
随分昔から「逆転の発想」という言葉があるが、これも似た考えである。

人のものの見方は、先入観から成り立っている価値観の表と裏のうち、表が常に正しいと思うことが多い。
同様に、上下や、左右、天地、大小、多少、順逆、過去未来、老若、長幼、長短、高低、濃淡、プロアマ、知と技、簡単複雑、そして動いているものと止まっているものなどの、反対の意味や対立的な概念を持つ言葉があり、普通の社会では、そのうちのどちらかが正しいとされることが多い。
同様な考えは、官民、美醜、内外、善悪、さらには規則不規則、対称非対称、人工自然といったような領域にまで、どちらを優先するかを常に問われることが多い。

西洋の社会では、それを片方に固定して正しいと考えることが常で、従ってコペルニクス的転回が可能となる。
一方、東洋の社会では、その二つの中間に正しい答えがあると折衷案を考えることが多いようで、一気に流れを変えることが不得意であるともいえる。
そこで、たまには我々東洋人も、一見合理的で正しいように考えられる方法や考えをひっくり返してみて、果たしてそれが正しいかどうかを検証する必要があるだろう。

日本の社会システムの病態を明らかにする時にも二つのやり方がある。
「今までこうやってきたのだから、こういう結果になった」という分析の立場と、「現在、社会にこういう病態があるということを明確に分析し、それに対してどうするか」という立場との、二つの立場である。
by epokhe | 2005-04-04 23:46
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